┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃■┃環境社会学会第47回大会 企画セッション報告者募集のお知らせ
┗━┛
既報のとおり、第47回環境社会学会大会を桃山学院大学において開催します。
つきましては自由報告に加え、企画セッションの報告者を募集いたしますので、
希望者は下記の要項にしたがってご応募ください。
日程 2013年6月1日(土)~2日(日)
場所 桃山学院大学(大阪府和泉市)
(自由報告および企画セッションは両日にまたぎます)
以下の企画セッションについて報告者を公募します。要旨などをご確認の上、
報告を希望される場合は、研究活動委員会までご応募ください。
申し込み方法などについては以下のとおりです。
申込方法:下記の宛先へEメール
研究活動委員会 鬼頭秀一(東京大学)
kitoh@k.u-tokyo.ac.jp(@を半角に変えて送信してください)
※3日を目処に受領確認の返事を出しますので、返事のない場合は督促ください。
・申込み時の記載事項
1)報告タイトル
2)報告者氏名、所属
3)連絡先(住所・電話・Fax・Eメール)
4)報告概要(800字程度)
5)使用希望機器(会場の都合により希望にそえない場合もあります)
・応募締切:4月28日(日)
詳細についてはコーディネーターの方と協議していただくことになります。
コーディネーターへお問い合わせがある場合にも、まずは上記の申込先へお問い合わせください。
なお、企画セッションの報告募集に応じた方で、企画セッションでの報告に至らなかった方は
自由報告へ回っていただくことが可能です。
=================================
(1)環境社会学における実践と現場
企画者:丸山康司(名古屋大学)
趣旨:(400字程度)
環境社会学における「問題解決」志向を踏まえつつ、学問的・実践的な方法論
を探ることが本セッションの目的である。対象とする領域は再生や保全にかかわ
る広義の「現実」とし、エネルギーのような事業を伴う利用から管理や再生にい
たるまでの具体的な実践と、理論上・方法論上の問題提起を組み合わせた議論を
行いたい。環境社会学は「役に立つ」のかという素朴な問いをはじめ、現実との
相互作用の中で生じる現場・当事者・問題解決・ガバナンスといった基礎概念へ
の疑義、「アクションリサーチ」の可能性と危うさといった問題群を関連させな
がら、実践における実効性と知識生産上の新規性の両立を実現する方法論や学問
的態度についての議論へと結びつけていきたい。
「問題解決」に向けた実践志向は分野を問わず盛んになっているが、科学的知
見や科学者の政治性や地域知の尊重などの問題も少なくない。「ガバナンス」や
「協働」に共通するこうした課題について、環境社会学の特権的地位を相対化し
た上で再帰性を担保するための試行錯誤の契機としたい。
=================================
(2)地域力で活かすバイオマス
企画者:堀史郎(九州大学)
趣旨:(400字程度)
バイオマスは地域の資源として、エネルギー利用のみならず、循環型社会の形成
など多くの副次的効果があり、その活用が期待される。しかし、実際には、食品残
渣や木質バイオマスなどはその利用が進んでいない。その理由として自治体のアン
ケート調査ではバイオマスの利用コストが高いことがあげられる。また、バイオマ
ス利用には地域のいろいろなアクターの協力が必要であるがこれが難しい。
そして、地域ではバイオマスをハンドリングする人材も不足しているという問題が
ある。本セッションでは、地域においてバイオマス利用を行う場合の条件、バイオマ
ス利用の波及効果、地域力の評価の研究成果の報告を受けて地域の力でバイオマス
利用を促進するためには何が求められるかについて討論を行う。
=================================
(3)環境社会学における被害救済論の構築に向けて
企画者:森久聡(法政大学非常勤講師)
趣旨:(400字程度)
環境社会学において被害論は,環境社会学の出発点であり特長の一つでもあった。
そして被害者に対する理解を深めてゆく研究に対して,近年では環境社会学的な被害
認識を被害(者)救済の制度設計に生かそうとする研究も見られている。このように
被害(者)救済に関心が集まる背景には,1960~70年代の「公害の時代」から半世
紀近く経ち,被害者・被害地域をとりまく社会経済的な状況が大きく変化しているこ
とは間違いない。そのなかで環境社会学が被害(者)救済の在り方に目を向けること
は重要な課題であると思われる。また被害(者)救済に関する環境社会学の視点は,
福島原子力災害の補償問題においても応用可能な知見が含まれており,現代的におい
ても――あるいは将来的にも――社会的意義が高いと言えるだろう。その意味で社会的
災害における被害論は,まさに古くて新しい研究テーマではないだろうか。そこで
公害問題・環境問題等における被害(者)救済に着目した報告を基に,環境社会学に
おける被害救済論の在り方を議論したい。