■■第58回大会(12月9日:大阪産業大学)のお知らせ(詳報)■■
■開催概要
【日 時】2018年12月9日(日)9:00~17:00(予定)
【会 場】大阪産業大学 中央キャンパス 5号館(大阪府大東市中垣内3-1-1)
【参加費】一般会員2000円、院生会員1000円、非会員2000円
■大会スケジュール(予定)
09:00〜 受付
09:30〜12:30 自由報告
13:30〜17:00 シンポジウム
■交通案内
JR学研都市線「住道」駅から近鉄バス30番「瓢箪山駅前」行で、
「産業大学前」下車(10分程度)。
あるいはJR学研都市線「野崎」駅から徒歩20~25分。
http://www.osaka-sandai.ac.jp/life/access_map/access.html
■昼食について
大会当日、学内の食堂は営業しておりません。学外のコンビニエンスストアは
徒歩5分程度のところにあります。お弁当(お茶付き)1000円を手配いたしますので、
ご希望の方は11月30日までに以下のURLよりお申込みください。
大会昼食申し込みフォーム:https://goo.gl/forms/iktQt7IL0aJC4nMo2
■託児について
開催校での託児サービスの実施は予定していませんが、情報提供いたします。
開催校担当川田(mkawata[アットマーク]est.osaka-sandai.ac.jp)までお問い合わせください。
■大会要旨集について(注)
今大会では開催校による要旨集の印刷はおこなわず、学会ホームページから
ダウンロードしていただくことになりました。
ダウンロードは12月1日から可能になる予定です。
■開催校連絡先
川田美紀(大阪産業大学)mkawata[アットマーク]est.osaka-sandai.ac.jp
■自由報告プログラム
【部会A】食と農についてのsustainability transition (司会 青木辰司)
[A-1]
食と農についてのSustainability Transition①:
秋田県能代市におけるビジョニング・ワークショップの報告
谷口吉光(秋田県立大学)・秋津元輝・中村麻里・太田和彦・荒樋豊・渡辺千明
[A-2]
食と農についてのSustainability Transition②: Not bottom-up, but side-to-side:
Legitimizing food policy at the municipal level in Japan
Steven R. McGreevy(総合地球環境学研究所)
[A-3]
食と農についてのSustainability Transition③:
『マルチレベルの視点』を中心としたモデルの比較分析
太田和彦(総合地球環境学研究所)
[A-4]
食と農についてのSustainability Transition④:
持続可能な消費を志向する消費者についての一考察
藤原なつみ(名古屋大学)
【部会B】ローカルコミュニティと環境運動 (司会 西城戸誠)
[B-1]
環境運動におけるよそ者の受容:台湾第四原発反対運動を事例に
王黛茜(名古屋大学)
[B-2]
反対の看板を降ろした産廃施設建設反対運動にみる住民の生活論理:
栃木県水源山村X村を事例として
閻美芳(宇都宮大学)
[B-3]
公害地域再生運動の源流:大阪・西淀川公害訴訟の訴状形成過程
林美帆・小橋伸一・除本理史(大阪市立大学)・栗本知子・小田康徳
[B-4]
原子力・放射線にかかわる学者集団のネットワーク分析:
『原子力ムラ』の内と外の線引きに注目して
立石裕二(関西学院大学)
[B-5]
農村の人々から見た再生可能エネルギー普及の論理
福本純子(熊本大学)
【部会C】自然を再生する人々と担いの仕組み (司会 土屋俊幸)
[C-1]
ラッコとの共生をめざして
關野伸之(日本学術振興会・東京大学)
[C-2]
地域住民と行政による小川の自然再生『ふるさとの川づくり事業』の記録
吉橋久美子(豊田市矢作川研究所)・山本大輔
[C-3]
森林ボランティア活動はどのように経験されてきたのか:
東京都西多摩郡奥多摩町『鳩ノ巣フィールド』Aさんの事例
富井久義(茨城大学)
[C-4]
森林ボランティア参加者の動機における贈与の機能
石井花織(東北大学)
[C-5]
「いたるところに木曽馬がいる開田高原」を目指した国道沿いでの木曽馬の放牧
髙須正規(岐阜大学)
【D部会】ライフスタイルと環境意識の新展開 (司会 原口弥生)
[D-1]
Reconceptualizing Environmental Challenges Through Ontological Play
Karly Burch(University of Otago, New Zealand)
[D-2]
環境リスク類型と認知に関する日本、台湾、韓国の比較意識調査:
環境正義、脱物質主義、環境民主主義の観点から
寺田良一(明治大学)
[D-3]
世界7都市の若者のライフスタイルに関する調査:日本の若者との比較
吉田綾(国立環境研究所)・青柳みどり(国立環境研究所)
■2018年秋大会シンポジウム企画
「環境社会学からの軍事問題研究への接近」
日本の環境社会学の原点は公害研究にある。国策として進められた開発の裏面
に広がる公害の問題性については、公害発生のメカニズムから被害構造の分析に
至るまで、生活者・被害者に基本視点をおいた様々な環境社会学的研究が積み重ね
られている。
一方、「国家の専管事項」とされる国防政策に基づき日本各地に設置された
軍事基地の諸問題についても、地域の自然環境や生活環境に被害をもたらした
事例として取り上げられはじめている。この最近の実践と研究の動向を考えるなら、
軍事の固有性に踏み込んだ研究や、軍事問題の分析は、今後伸びしろのある
研究領域だといえる。
そのような新しい領域としては、軍事被害の規模や程度の大きさ、軍事と国家との
関係性の深さ、およびそれに伴う地方自治体や地域住民側のコントローラビリティの
低さといった一連の問題群がある。住民の生活保全と社会正義の実現とが交差する
それらの問題群について環境社会学が研究を進めることには重要な意義がある。
たとえば「生活者の立場」から軍事問題を捉えることで、社会正義実現の問題と
されてきた軍事被害の多角的な分析が可能になるだろう。さらに、社会構造に
環境問題の発生要因を求めてきた環境社会学のパースペクティブは、「国家の専管
事項」として軍事をブラックボックス化する思考方法の問題性に光を当てることも
できると考える。
シンポジウムは、軍事環境被害の問題に取り組む実践家や、他の学問分野で
軍事問題研究を進めてきた研究者による報告と、環境社会学の観点から軍事問題
に取り組んできた研究者による報告とで構成されている。そこで描き出される軍事
と社会の関係性の問題を、討論者、そしてフロアも含めた参加者全体で議論したい。
そうすることで、軍事問題研究のさらなる進展を図るとともに、環境社会学の理論と
実践を深めていきたいと考える。
(熊本博之)
【登壇者】
報告者(1) 吉川秀樹(Okinawa Environmental Justice Project代表)
報告者(2) 林公則(明治学院大学)
報告者(3) 朝井志歩(愛媛大学)
報告者(4) 竹峰誠一郎(明星大学)
コメンテーター 長谷川公一(東北大学)
コメンテーター 友澤悠季(長崎大学)
司会・解題 熊本博之(明星大学)