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学会大会

第46回大会プログラムのお知らせ(改訂版)

By 2012年11月30日12月 4th, 2021No Comments

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┃■┃第46回環境社会学会大会プログラムのお知らせ(改訂版)
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*大会参加費についての情報を追加し、一部を訂正しました。
第46回環境社会学会大会
2012年12月2日(日)10:00 ~17:00
東京都市大学・横浜キャンパス3号館
■大会参加費
正会員2000円、学生会員1000円、非会員2000円
プログラム
■10:00~13:00 自由報告
分科会A  原発事故・環境リスク  司会者=土井妙子(金沢大学)
A-1 広域避難者の生活実態と支援ニーズ~茨城県避難者アンケート調査結果報告
原口弥生(茨城大学)
A-2 避難区域外の児童生徒等の放射線防護についての一考察:
学校再開問題と20ミリシーベルト問題の検証から
西崎伸子(福島大学)
A-3 「フクシマ」論と「コミュニティ復興」論を超えて
―「生成する復興」論への試論―
関礼子(立教大学)
A-4 ナノテクノロジーの予防的法規制における国際的動向に関する一考察
中山敬太(早稲田大学大学院)
分科会B エネルギーと国際関係・地域関係  司会者=寺田良一(明治大学)
B-1 国連持続可能な開発会議(リオ+20)における交渉プロセスと会議の成果・
限界に関する検討
小野田真二(法政大学大学院)
B-2 「コミュニティ・パワー」推進体制構築支援の現状と課題
古屋将太(環境エネルギー政策研究所)
B-3 山村における自然エネルギーの利活用による当事者性の獲得要因
湯崎真梨子(和歌山大学)
B-4 環境研究におけるフィールドワークとその問題
―社会/文化人類学の批判的議論を参照した一考察―
小南仁司(京都大学)
分科会C  自然資源管理と農漁業  司会者=谷口吉光(秋田県立大学)
C-1 環境の変化に対する「転換力(transformability)」による自然資源の持続
的利用―徳之島金見集落と渡良瀬遊水地を事例として―
金城達也  寺林暁良 (北海道大学大学院)
C-2 自然資源管理の揺らぎを許容する地域社会
―沖縄県今帰仁村古宇利島のウニ漁を事例として―
高崎優子(北海道大学大学院)
C-3 村落(シマ)の内と外をつなぐサカナ
―沖縄県石垣島白保集落の漁獲物分配に着目して―
杉本あおい(東京大学大学院)
C-4 被災地域における「産業としての漁業」と「生業としての漁業」との両立を
目指して―三陸沿岸部における「漁業権開放」の提言に寄せて―
廣川祐司(北九州市立大学)
C-5 農の営みがつむぐ非貨幣経済的仕組み:埼玉県小川町霜里農場を事例に
折戸えとな(東京大学大学院)
■13:00~14:00 休憩
当日,食堂や売店は営業しておりません。お弁当は予約制です。
11月27日(火)までにotsuka[アットマーク]tcu.ac.jpまでお申し込みください。
2階の渡り廊下を渡った学生ホール(食堂2階)を休憩スペースとしてご利用くだ
さい。
■14:00~17:00 シンポジウム
「自然エネルギーと社会デザイン―「内発的発展」を問いなおす」
【趣旨説明】
福島原発後の自然エネルギー事業の状況を踏まえた上で、内発的発展論を含む広
義の開発論を問いなおすことが本シンポジウムの目的である。
従来より気候変動などのグローバルな環境制約や資源枯渇への対策として世界の
各地で再生可能エネルギーの導入が進められてきた。積極的な普及を 図ってき
たドイツなどと比較すれば日本における普及速度は低かったが、地方においては
内発的発展を実現する手段としての期待も存在してきた。 3.11以降の「脱原子
力」と本年7月より始まっている全量買い取り制度を受け、現在では普及に向け
た動きが加速している。
「脱原子力」を前提とすれば、このような動きは望ましいといえるかも知れな
い。その一方で「脱原子力」の論理だけでは正当化できない事業が存在す るの
も事実である。風力発電事業に関しては3.11以前から自然保護団体や地域住民か
らの反発が存在していたし、太陽光においても地域住民から異 議申し立てが出
た事例がある。このことを踏まえて問いなおすべきことは、疑義の正当性そのも
のやこれへの対応だけではない。利害関係者が異議申し 立てに至るまでの社会
的文脈を構成する開発プロセス、利害の不均衡、環境言説の権力性といった一連
の問題群であり、その総体としての社会システム のあり方を問いなおすべきで
あろう。そこへの配慮が欠如している限り、国策や「市民」の要請を背景とする
トップダウン的な開発手法や、中央集権的 な社会構造を背景とする〈地方〉の
収奪構造そのものは温存されることになるからである。
環境社会学分野において、このような問題意識は当初から共有されてきた。また
巨大開発へのアンチテーゼを見ても内発的発展論や中間技術論など、 1980年代
には一通りの論点が提示されていたと考えられる。その意味において、開発問題
としての再生可能エネルギー事業の現状は特段新しいこと ではないかも知れな
い。だとすれば、〈代替技術〉であるはずの再生可能エネルギーにおいてこのよ
うな現実が存在していることについての真摯な問い が必要である。その一方で
従来の枠組みでは捉え切れていないような現象が起こっている可能性にも留意が
必要である。具体的な論点を提示すれば、 〈内発的〉かどうかをアクターの属
性によって判別することが問いなおされるべきであり、事業者の動機を内在的に
捉えた上で開発に伴うダイナミズム やガバナンスの問題を捉え直す必要がある
だろう。
以上のような問題意識を踏まえ、本シンポジウムでは再生可能エネルギー事業を
問い直し、これに関わる様々な主体の福利を最適化させる方法と条件に ついて
考察する。単なる規範概念としての〈内発型〉ではなく、実践に応用可能な分析
概念の確立を目指したい。
趣旨説明 丸山康司(名古屋大学)
講演者
新妻弘明(日本EIMY研究所長、東北大学)、半澤彰浩(生活クラブ生協)、
鈴木亨(北海道グリーンファンド)
コメンテータ
藤野純一(国立環境研究所)
パネリスト
西城戸誠(法政大学)、大門信也(関西大学)
上記、講演者3名、コメンテータ、趣旨説明者
コーディネーター 鬼頭秀一(東京大学)