Skip to main content

環境社会学会は、2021年3月22日、震災・原発事故特別委員会研究例会を開催いたします。

原発事故問題特別委員会 研究例会

環境社会学は東日本大震災にどのように『応答』してきたか:10年目のフィールドから

日時:2021年3月22日(月)14:30〜17:30
形式:オンライン(Zoom) ※近くなりましたら参加方法の詳細をメールでお知らせいたします。
主催:環境社会学会 震災・原発事故問題特別委員会
申込:以下のフォームに事前にご登録ください(3月15日締切)。

研究例会は終了しました。

趣旨

2011年3月の東日本大震災発生以降、環境社会学会は、学会誌『環境社会学研究』での特集、震災・原発事故特別委員会での企画の立案等、継続的にこの問題にとりくんできました。発生から10年を迎えるこの年、本例会では、環境社会学(者)が震災とどのように向き合い、応答してきたのかを再帰的に捉え直し、これからの研究や実践を展望したいと考えます。

震災以来、「声なき声を拾い、一緒に考える」ことを通じて、一定の当事者性や実践性をともないながら、現場に向き合ってきた環境社会学者は少なくありません。それぞれの個人的文脈、そして立場性と絡み合いながら紡がれてきたこのような「実践」は、被害の不可視化に抗い、その不正を世に問う試みであったに限らず、絶え間なく揺れ動く現場のリアリティ、そしてそれを経験し続けている人びとへの/との「応答」の試みであったと言えるのではないでしょうか。

本例会では、前半に、自らが「応答」するものであることを意識してきた、あるいは意識せざるを得ないなかで現場と関わり、研究・実践を重ねてきた方々にご登壇いただきます。原発事故による不可逆な喪失という加害に対し、学の専門性を背景として、訴訟という実践を通じてその責任を問い続けてきた関礼子氏、ならびに、震災以前からのかかわりをもとに、津波被害がもたらした断絶性と向き合いながら、地域・時間の接続性を模索する黒田暁氏と平川全機氏です。それぞれに位相の異なる研究と実践を「応答」というワードで繋ぎながら、細川弘明氏にご自身の原子力市民委員会等での経験をふまえコメントを頂きます。

後半では、あらためて論点の整理を行い、フロアー全体で環境社会学における「応答」について考えます。「応答」を問うことはまた、個人化・新自由主義化が進み、社会の受容性や感受性が縮減の一途をたどる現代社会との間に、環境社会学が為す理論と実践とがどのように「応答」し得るのか、という新たな問いとも接続されます。10年という時間の経過を経た現在、現場との応答の成立可能性(あるいはその限界)をフィールドに立ち続ける報告者、コメンテーターと共に再帰的に振り返りながら、理論と実践の社会的実装に向けた環境社会学の展望について、フロアー全体で議論していきます。

内容

14:30〜14:40 ご挨拶・趣旨説明:大門信也
14:40〜15:10 報告:関礼子「原発事故損害賠償訴訟の過程への参与」
15:10〜15:40 報告:黒田暁・平川全機「津波被災地における『復興』活動への参与実践と調査との往復」
15:40〜15:55 コメント:細川弘明
15:55~16:10 質疑応答
<10分休憩>
16:20〜16:40 ディスカッション解題:髙﨑優子
16:40〜17:30 ディスカッション

担当

高崎優子、大門信也(お問い合わせ:sdaimon[アットマーク]kansai-u.ac.jp)