環境社会学会は、機関誌『環境社会学研究』第24号を発行しました(特集:環境社会学と「社会運動」研究の接点─いま環境運動研究が問うべきこと)。目次は下記の通りです。
目次
巻頭エッセイ
- 同時代の出来事(植田今日子)
特集:環境社会学と「社会運動」研究の接点――いま環境運動研究が問うべきこと
- 特集のことば(大倉季久)
- 環境社会学と「社会運動」研究の接点――いま環境運動研究が問うべきこと(青木 聡子)
- エコロジー運動,環境運動,環境正義運動――新しい社会運動としての環境運動の制度化と脱制度化(寺田良一)
- 地域の自然とともに生きる社会づくりの当事者研究――都市近郊における里山ガバナンスの平成史(松村正治)
- 「規範」に接続した「実践」的な環境運動研究を考える――地域に資する再生可能エネルギーに関わる環境運動を事例に(西城戸誠)
- 社会運動研究と環境社会学――解釈的/説明的環境運動研究の課題(濱西栄司)
- 琵琶湖をめぐる住民研究から滋賀県知事としての政治実践へ――生活環境主義の展開としての知事職への挑戦と今後の課題(嘉田由紀子)
論文
- 原発被災地で〈住民になる〉論理――なぜ農地への働きかけは事故以前と同じ周期リズムで続けるのか(庄司貴俊)
- 生活の継続にむけた労働集約型農業――スリランカのマワタウェワ村における労働交換の事例(J. M. P. N. アヌラーダ、藤村美穂、稲岡司、坂井教郎)
- マレーシアにおけるコミュニティ主導のウミガメ保護プロジェクトと漁民の意識――プロジェクトの不活性化を招く自然保護団体と漁民の齟齬に着目して(辻修次)
- エネルギー転換と社会変動――3.11以降の秋田県における「再生可能エネルギーの産業化」と「市民風車」の展開(谷口吉光)
- 新電力への原発事故損害賠償の負担拡大決定過程の分析(定松淳)
- ローカル・コモンズとしての浜辺――認可地縁団体による所有者不明土地の名義変更をめぐって(藤井紘司)
書評論文および書評リプライ
- 書評論文:支配システムの変革はいかにして可能か――金 太宇著『中国ごみ問題の環境社会学――〈政策の論理〉と〈生活の論理〉の拮抗』を読む(湯浅陽一)
- 書評リプライ:中国社会の「公共性」と政策・生活の論理の接合――湯浅氏の書評に応えて(金太宇)
- 書評論文:原発事故被害の深度と「再生」――除本理史著『公害から福島を考える』を読む(友澤悠季)
- 書評リプライ:被害,制度,地域をめぐって――友澤氏の書評に応えて(除本理史)
- 書評論文:「語りを拓く」~手記集という手法――関礼子・廣本由香編『鳥栖のつむぎ――もうひとつの震災ユートピア』を読む(原口弥生)
- 書評リプライ:震災リフレクション・遠隔地避難で生まれたユートピアとレジリエンスの「物語」――原口弥生氏の書評に応えて(関礼子)
レターズ
- 環境社会学はいかに原発事故に向き合うか(高木竜輔)