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環境法政策学会、環境経済・政策学会、環境社会学会は、 2023年7月8日(土)に合同シンポジウム「気候変動と分配的正義」を開催します。


2023年度環境3学会合同シンポジウム「気候変動と分配的正義」

日時: 2023年7月8日(土)13:00~16:00
会場:オンライン(Zoom)
主催:環境法政策学会(幹事)、環境経済・政策学会、環境社会学会
参加申込:下記のフォームからお申込み下さい(申込締切:7月7日(金)17:00

参加申込(7月7日まで)

開催趣旨

2021年11月、気候変動枠組条約のCOP26では1.5℃目標が新たなグローバル目標と位置付けられた。今後、世界全体の排出量を2030年までに45%削減し(2010年比)、2050年には実質ゼロとする必要がある。野心的な目標を実現するためには、新たな科学技術の開発や費用対効果の高い政策措置の導入のみならず、カーボンバジェットの公正な分配が不可欠であるとされ、適応費用の分配や世代間衡平の重要性も広く認められている(2002年「気候正義に関するバリ文書」、2019年国連人権高等弁務官事務所報告書「気候変動と貧困」等)。このように、気候変動がもたらすinter/intra-generational inequityへの対処において、分配的正義の要請は一定の支持を集めているが(「気候正義」)、この概念が具体的にどのような指針を与えているかは明確ではない。例えば、時間的・空間的に広がりのある政治空間でリスク配分の衡平性をどのように評価し、多元的なガバナンスに反映させるべきか。気候変動の進行により、現代世代と将来世代の権利・利益に緊張関係が生じるとすれば、既存の憲法秩序の枠内で、将来世代の権利・利益をどのように考慮すべきか等である。本シンポジウムは、これらの理論的課題について学際的な検討を行い、1.5℃目標の実現へ向けた制度設計の手がかりを掴むことを目的とする。

プログラム

  1. 開催挨拶 大塚直(早稲田大学/環境法政策学会理事長)
  2. 趣旨説明 北村喜宣(上智大学/環境法政策学会)
  3. 基調講演
    塩竈秀夫(国立環境研究所地球システム領域/地球システムリスク解析研究室)
    「極端現象変化の世代間、地域間不公平性」
  4. 報告(※発表順は変更の可能性あり)
    三上直之(北海道大学/環境社会学会)
    「気候民主主義は気候正義を具体化する指針となるか?」
    松本和彦(大阪大学/環境法政策学会)
    「分配的正義の視点から見た気候変動問題の法的論点」
    阪本浩章(神戸大学/環境経済政策学会)
    「気候変動の経済学における効率性と衡平性」休憩
  5. 総合討論
  6. 閉会挨拶 亀山康子(東京大学/環境経済・政策学会副会長)
    総合司会:黒川哲志(早稲田大学/環境法政策学会)

お問い合わせ

環境法政策学会
北村喜宣(hello.kitamura[at]jcom.home.ne.jp)
遠井朗子(atoi[at]rakuno.ac.jp)
中山敬太(keita-nakayama[at]hotmail.co.jp)

参考文献

Shiogama, H., S. Fujimori, T. Hasegawa, K. Takahashi, Y. Kameyama, S. Emori
(2021) How many hot days and heavy precipitation days will grandchildrenexperience that break the records set in their grandparents’ lives?
Environmental Research Communications, 3, 061002.
https://doi.org/10.1088/2515-7620/ac0395
Shiogama, H, T Hasegawa, S Fujimori, D Murakami, K Takahashi, K Tanaka,
S Emori, I Kubota, M Abe, Y Imada, M Watanabe, D Mitchell, N Schaller, J Sillmann,
E Fischer, J. F. Scinocca, I. Bethke, L Lierhammer Jun’ya Takakura, Tim Trautmann,
Petra Döll, Sebastian Ostberg, Hannes Müller Schmied, Fahad Saeed, Carl-Friedrich
Schleussner (2019) Limiting global warming to 1.5ºC will lower increases in
inequalities of four hazard indicators of climate change. Environ. Res. Lett. 14,
124022. https://doi.org/10.1088/1748-9326/ab5256
三上直之(2022)『気候民主主義――次世代の政治の動かし方』岩波書店。
松本和彦(2023)「気候変動訴訟の世界的展開」『環境と公害』52巻3号、33~38頁。
大塚直(2021)「法・制度と持続可能な発展ー世代間衡平を中心として」
大塚直=諸富徹編著『持続可能性とWell-Being』日本評論社、63-99頁。
北村喜宣編(2023)「特集:気候危機と法」『法学館憲法研究所 Law Journal』第28号。